「空手」も「座禅」も自分を取り戻し、育てる時間。
空手はその昔、琉球(沖縄)から海を渡って本土にやって来た。
元々、中国をその起源とする空手は、その頃まだ「唐手」と呼ばれていた。
唐手を本土に持ってきた人は「唐手」を単なる戦いの道具ではなく、「武道」として、人を育むためのものに変えようと考えた。そしてある仏像が名付けたのが「空手」。仏教思想である「空」の考え方と何も持たずに、無心で行う「唐手」の「唐」を「空」に変えたのです。
そうして「空手」は単なる「格闘術」ではなく「道」を備え、「空手道」となり、人を導き、人生の道標となるまでに成長したのです。「座禅」の考え方は「只菅打坐」つまり何も考えずに只座ることから生き方を見出すということ。
「空手」もまた、何も手にせず、無心で自分と向き合うもの。だから「禅空」はそんな空手の原点に戻り、人としての生き方を探そうとしているんです。
「空手道」と「禅道」を融合させた「禅空」の考え方は、「宗教」ではなく、「格闘術」の追求ではなく、人が人らしく生きるための「哲学」なのです。